異業種での転職を考えたときに「塾」業界というのは、かなり大きく門が開かれている業界かもしれません。
実際にリクナビなどの転職サイトで塾の求人を見てみるとわかりますが、そのほとんどが「大卒」であれば未経験でも可!といったように、他の業種に比べて経験なしでの採用に積極的なイメージをもつことが出来ます。
今の仕事を辞めて異業種への転職を考えていて、教えることに興味を持っている人は塾業界への転職を考えてみるのもいいかもしれません。
しかし、塾業界は忙しい!?
経験なしでもOK!の求人が多い塾業界ですが、その反面で離職率がかなり高い職種の一つです。
授業を実施するだけでなく、授業プランの構築・生徒や父兄との相談・資料作りなど仕事の内容も多岐にわたるため、ブラック企業のような労働環境で働いている人が多いと言われています。
また、塾は基本的に学校が終わる夕方から始まりますから、一般的なサラリーマンとは違い夜型の仕事になりがちです。実際にリクナビで個別学習塾の求人を見ると仕事時間は13:00~22:00となっていました。
年収は高めの塾業界
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を見ると、教育や学習支援業の平均年収はかなり高い職種になっていて約440万(男性)と、約307万(女性)となります。
ざっくりと大手塾の求人を見渡しましても、給与21万や23万以上となっていて賞与も2回となっているところから年収ベースで300万~350万は初年度から十分に狙える業界だと思います。
ここまでのまとめ
塾業界の転職を考えますと、経験がなくてもかなり門戸が開かれてて、非常に忙しく働く時間帯も遅い時間帯になりがちなものの、お給料がしっかり確保されている。そしてその激務に耐えられるならば年収増加も見込みやすい業界のように思えます。
異業種への転職、経験なしからの転職を考えると、恵まれている職種かもしれません。教えることへの適正があると思いますが、興味があったり教員免許の取得を考えたことがある人ならば考えてみてはどうでしょうか。
非常勤やバイトで塾の講師からはじめてみよう
それでも、いきなり正社員の講師として転職するのが難しい場合もあるかもしれません。求人によってはそれなりの実績がなければ採用されることは難しいからです。
ただ、塾業界の場合、アルバイトや契約社員のような形で働いている人も多いため、経験をつけることは比較的容易です。今の仕事をやりつつ、非常勤やバイトというスタイルで塾の講師から始めてみれば良いからです。
非常勤やアルバイトで経験を積むメリットとしては、まず転職における「経験」をアピールできること。そして実際に塾の現場で働くことによって仕事への適正がわかることです。
フロムAなどのアルバイト募集を見ると大体時給換算で1,000円~1,200円程度から始まっています。塾業界の求人は数も多いので、いくつも選ぶことが出来るのも魅力だと思います。
諦めるのも賢明な選択
いくら塾や予備校の講師になりたい!という夢を持っていても、生活していくことができなければ意味がないのです。
生活していくためには家賃や食費を稼がなければならないのです。幸運にも塾や予備校で働けるチャンスがあった場合でも正社員ではないかもしれません。
塾講師としていずれ正社員になることができるのか。
塾講師として働き続けることが自分のキャリア形成として望ましいことなのか。
私はそういった問いかけを自分にしてみる事が大事だと思います。
苦労したくない・・・そこまで無理はしたくない・・・という気持ちがすぐに浮かぶなら転職はせずに今の仕事を維持したほうが良いと思います。
個人的には、いざ塾講師を辞めて異業種に転職するとなった場合に、選択肢はかなり狭まると思います。講師というのは専門職だからです。
恐らく、再転職先の選択肢は万年人手不足な営業職くらいしか残されていないかと思います。
実際に、ある資格の予備校講師をしていた人が、不動産の営業として転職した例を見たことがあります。
また、男性の塾講師や予備校講師は変わっている人が多いとも言われているので、この業界で結婚相手を探すというのもあまり期待できないように思います。
何かネガティブなことばかりを書いてしまいましたが、事情はそれぞれの塾や予備校で異なると思います。
この業界に転職を考えるのであればよくよく調べてみるのが良いでしょう。