職務経歴書の作成って実はなかなか大変ですよね。
そもそも初めての転職であれば、職務経歴書が必要になることも知らないと思います。
私も、1年ほど前に転職をするため職務経歴書を作りましたが、けっこう時間がかかりました。
その中で時間がかかった点が2点ありまして、1つは「職務経歴書のテンプレートを探す時間」で、もう1つが「テンプレートを決めてからワードの修正をしていた時間」でした。
いまはほとんどの人がテンプレートを基本にして自作すると思いますが、このテンプレートもたくさんの転職サイトで配布しているので、どれがいいのかまず最初はわからないんです。良さそうなのを探して、実際に使ってみて・・・と自分にあった経歴書テンプレートを探すだけなのに、かなりの時間を使いました。
テンプレートはワード形式でダウンロードできるところが多く、ワードで入力、修正していくのですが、これがまた大変です。内容の入力だけならテキストを打ち込むだけでいいのですが、ちょっとデザインを変えたいという時にワードがすごく使いづらい。
枠のデザインを変えてみると、枠組み自体がずれてしまって戻せなくなってしまったり。そうなると結局「シンプルなデザインのテンプレートじゃないと駄目だ」となって、またテンプレート探しに戻ったりしていました。
何回か失敗して、ようやく就業先に提出する職務経歴書が出来上がったわけですが、そのときの経験を元に、書類審査に通過するための職務経歴書の効率的な作成方法を紹介したいと思います。
目次
ポイントその1.まずは、職務経歴書のサンプルを探しましょう。
職務経歴書を作る時に間違っても1から自作しようとしないで下さい。
重要なのは内容です。デザインが良いに越したことはありませんが、時間をかけるものではありません。
ですから、今は転職サイトなどで配られている無料のサンプルを利用して作るやり方が一般的です。
自分にあったサンプルを見つけたらワードで編修して自己PRや職歴などの文言を書いていけばOKです。
実はこのサンプル選びがけっこう厄介でして、しっかりとしてかつ見た目がいい物ってなかなかありません。このサンプル探しに下手すると2~3日かかる人もいるのではないでしょうか。
そこで私が探してみて「これはいい!」と思った職務経歴書テンプレートが使えるサイトを2つ紹介します。
1つめはルーシッドといって、転職サイトではないのですが職務経歴書の自動作成サービスになります。ここがいいのはダウンロードしてワードで編集するのではなく、自分でテンプレートを1つ選んで、サイト上で編集ができることです。とにかくデザインや内容の編集がとても簡単です。
全部の内容を入力した後にデザインが変えたくなってもOKで、クリックだけでテンプレートを変更することができます。次に経歴書を作るときは、このサービスを使ういたいと考えています。ただし便利ですが有料となります。経歴書を作成するのはタダですが、そこからPDFファイルを生成するときにお金が280円かかります。PDFファイル化しないと印刷できないので、利用時には280円かかると思ってください。
作成の手間を考えると非常に安いと思います。
転職サイトの経歴書テンプレートでおすすめしたいのがリクルートエージェントのテンプレートです。最初見たときに、非常にしっかり作りこまれているなと感じました。実際に使ってみたのですが、ワードの編修スキルが足りず断念しています。ワードの編集スキルがあれば、こちらはおすすめです。
テンプレート選びが終われば、職務経歴書作りは半分終わったようなものです。
後は「職歴」「自己PR」などの項目を入力していく作業になります。この内容を考えるのにまた時間がとられます。
ポイントその2.職歴や自己PRなどをまとめて書く。
サンプル選びが終わったら、あとは名前、自己PR、職歴、志望動機などの入力です。
ここはまさに合否を分けるポイントですので、力を入れて下さいね。
まず、タイトルや日付や名前などは簡単ですので、実質的に考えて書く項目というのは「職歴」「志望動機」「自己PR」「資格」などになります。
これらの項目ですが、これまでの仕事の履歴をまとめた「職歴」は必ず必要になると思いますが、自己PRや志望動機や資格については入れてもいいですし、外してもかまいません。自分の判断になります。私の場合は志望動機については外して、いままでの実績などを自己PRとして書いたような気がします。
職歴や自己PRの考え方
最初に、職務経歴書の戦略を考えておいたほうが良いです。
書類選考に通りやすい職務経歴書というのは以下のポイントを押さえていると言われています。
- 私がやりたいこと
- 私ができること
- その業界・その会社で求められていること
私が色々研究した結果、このような結論に辿り着きました。実はかなりのノウハウだと思います。
この全てに矛盾がないことが重要です。未経験で異業種・異職種転職が難しいのはこのためです。
書類審査に通りやすいという職務経歴書というのは、「私がやりたいこと・私ができること」が「職歴」「自己PR」「資格」としてしっかりと示されており、なおかつ「その業界・その会社で求められていること」に即して書かれていることが必要になります。
ですから、業界・会社の研究はも必要です。多少はやっておきましょう。
このように戦略的に考えていけば説得力のある職務経歴書が作れると思います。
【職歴】
職歴は今までの仕事の経歴をまとめたものになります。一般的に若い頃に働いた仕事の履歴を、上から順々に書いていきます。が、転職回数が多かったりすると1番アピールしなくてはならない直近の仕事内容が、かなり下の方になってしまいます。
そうなると意味がありませんので、「新しい職歴から上に書いていく」ことをオススメします。私も直近の職歴を1番上にもってきて、若いころの職歴は下にするようにしました。
【自己PR】
自分がこれまでの仕事で残してきた実績や、強みなどを体験談を交えて書くことになります。相手が読んでわかりやすいように、できる限り数字にして書くとアピールしやすいと思います。営業であれば販売件数○○件ですとか、チーム内で1番になったなとです。
数字にできない仕事の場合、どうやってアピールするのか難しい場合が多いです。そういった時は例文を載せているサイトをまわって、書き方を参考にしてください。「志望動機や自己PRはけっこう書けるかな」とたかを括っていましたが、もいざ書くとなると全然書けませんでした。
そこでおすすめしたいのがこちらです。
人材バンクネットが作成している職務経歴書の書き方マニュアルです。このサイトが素晴らしいのは、ケーススタディごとに細かくアドバイスが書いてあることです。
そのため「異業種を目指す場合のPR方法」や「職歴が多い場合の書き方」など、1人1人にあった書き方がわかります。1つ1つ調べていくよりも、このページを読むことで実践的に書き方がわかると思います。
ここまで「テンプレート選び」と「項目別の書き方」の2点だけしか説明していませんが、この2点を抑えるだけでも書類審査が通る確率は格段にあがると思います。
次に3点目のポイントとして、出来上がった経歴書の送り方になります。
ポイントその3.書類の郵送方法やビジネスマナーをしっかりと
職務経歴書が出来上がったとしても、書類審査に通過するためには郵送しなくてはいけません。郵送するにもどういった封筒が必要で、封筒には何をどう書けばいいのか?といったこともしっかり把握しておきましょう。
【履歴書の作成】
転職の場合、メインとなるのは職務経歴書ですが、履歴書も作成して同封するのが一般的です。派遣登録の場合でも職務経歴書に加えて履歴書を提出する場合が多いと思います。
【添え状の作成】
企業に郵送する場合は、さらに「添え状」というのも書いて同封するのが一般的ではないかもしれませんが、ビジネスマナーです。これも独特の書き方がありますので、下記で紹介しているDODAのページを読んで参考にしてください。
履歴書や添え状や、郵送方法などについて詳しく説明してくれています。私が探した中では1番わかりやすく説明してくれているページになります。
以上、職務経歴書を作るうえで大切な3つのポイントの紹介になります。
更に書類審査を通過する確率を上げる方法。
職務経歴書の作成となると、転職する時にはじめて作ることになる人がほとんどだと思います。
1~2日しっかり時間をとっても、「どうやって自己PRを書こう・・・」「職歴のまとめ方はどうすれば?」と1つ1つに時間がかかってしまうのが当然ですし、1回や2回作っても内容に不備があるのは仕方ないと思います。
自分で内容を見直して作りなおしていくのもいいですが、ここは転職のプロに見てもらって添削してもらうという方法もあります。それが転職エージェントになります。
ポイントその4.転職エージェントを利用する。
転職エージェントを知っている人は多いと思いますが、リクルートエージェントなどが大手となります。
利用登録してみると、まずは面談にいくことになるのですが、専任の担当者があなたにあった求人を探してきてくれるだけでなく、面接や職務経歴書の書き方についてもレクチャーしてくれます。また求人を紹介してくれますし、その求人の会社がどのようなところなのかといった雰囲気まで把握しているエージェントは多いです。
転職のプロに指南してもらえることになりますので、心強いサポートとなります。ただし、転職エージェントといっても担当者次第のところがありますので、もし信頼できない人だったり不安を覚えるような会社であれば、割り切って次の転職エージェントを利用しましょう。
冷たいような感じもしますが、そこは転職だと割り切って、ある程度はドライにいくべきです。
転職エージェントを利用することで、さらに説得力のある職務経歴書を作れるようになると思います。
失業保険受給中の空白期間って職務経歴書にはどうやって書けばいいのか?
この問題には多くの方が悩むと思います。
私も過去に1度だけ失業保険をもらったことがあります。転職活動の時、職務経歴書にどうやって書けばいいのかかなり悩みました。
でも、変な言い訳を考えるのではなく、そのままの事実を書くのが1番だと思います。採用担当者だって面接官だってプロです。
下手な嘘やで経歴を着色しても、質問で嘘を見抜く術を心得ています。一度嘘がバレれば、それが原因で信用を失い、不採用となる可能性もあります。
そんなことにならないためにも、失業保険をもらっている空白期間は、ありのままの事実を書けば良いのです。
ただし、1つだけ注意点があります。
それは、失業保険を満額欲しいから、あえて転職活動をしなかった・・・というような悪い印象を与えるようなことは絶対に書いてはいけないという点です。
私も、転職活動をしてはいましたが、正直なところ、心のどこかでは「失業保険を満額もらえるまでは、採用されないようにしよう!」と考えていました(笑)
失業保険は、転職活動をしている人を支援するために支払われるものなので、そんなことを考えてはいけないのですが・・・、人間の性でしょうか。
でも、今まで毎月きっちりと雇用保険料払ってきた訳ですから、貰える権利はあると思いますし、貰えるものはは貰っておいたほうが絶対お得です!
とは言っても、その本音を職務経歴書に書いてしまうなんて事は絶対にNGということなのです。
面接官から見た視点で考えてみる
私は実際に人事として採用の現場で働いたことがあります。
そこでどのような視点で見るかと言うと、まずはその人の全体像ですね。
どんな仕事をしてきたのか、スキルはどの程度か、書類から読み取っていきます。
次に、仕事と仕事の間の空白期間です。
前職の退職理由は何か、そしてこの空白期間に何をしていたのか、職務経歴書や履歴書を元に質問をしていきます。
ここで嘘を付いてしまうと、話をツッコんで聞かれるうちに、ボロが出てしまいます。
ですから、例えば資格の勉強していましたと答えたいのであれば、3日だけでも勉強をしておくとか、リフレッシュしていましたと答えたいなら旅行に一泊でもでかけるなど、理由を作っておけば経歴書にもかけます。
それであれば、面接の場でもボロは出にくくなります。
ただ、個人的には、ハローワークで講習を受けて資格を取ったという「成果」の部分を見ます。
成果は嘘を付けないからです。厳しいようですが、ここまで見られると思っておいたほうが良いです。
旅行は旅行でも海外ボランティアをしていました、くらいは望みたいですね。
まとめると、空白期間は必ずしも悪いわけではありませんが、自発的な行動があり、不自然でないことが望ましいです。
書類の使い回しには気をつける
ちなみに、書類が使い回しでないかも確認しますね。
やる気ということもそうですが、使い回しの場合、他社に何度か申し込んだということですので、そこは質問します。
他社に落とされたなら、その理由も聞きます。なぜなら他社で駄目なら、基本的にウチの会社でも駄目だからです。
ただし、能力以外のくだらない理由で落とされているなら、ちょっと見てみたいとは思います。
半年以上や1年以上のブランクになってしまったら?
だらだらとした生活を続けてしまい、ブランク期間が長くなってしまった場合、何にも言い訳ができない状況になっていることも想定できます。
そうなると、書類審査も通過しない、面接を受けれても何社も落ちてしまっている・・・そんなことにもなりかねません。
そうすると次第に精神的にも参ってきますよね。
もしブランクの期間が足を引っ張っている場合、いくつか対策をしてみましょう。
1.今日から資格の勉強を始めてみる。
昨日までの自分を改め、図書館にでも行って転職活動と同時に資格の勉強を始めてはどうでしょうか。
2.関連した仕事にアルバイトでも良いのでまずは動いてみる
関連した仕事のアルバイトや派遣があれば、そこから実務したという実績を作って平行して転職活動をするというのも手です。
「1年間は休んでいましたが、今は改めて仕事をしています。できれば今後は正社員として・・・」と答えれば、いままでとは面接官の方の反応も違ってくるかもしれません。
3.全く関係ないアルバイトでもいいので働いてみる
関連したアルバイトや派遣がない場合、違う仕事でもいいので働いてみてはどうでしょうか。
もし希望する仕事があるのであれば、それに向けて勉強を始める。セミナーに出たり無料でも参加できる何かがあれば参加してみる。
そういったことを進めていけば職務経歴書にもかけますしブランクがブランクではなくなります。
職務経歴書で自己PRする部分が見つからない
過去2回の転職活動を体験してみて1番悩んだ事はセールスポイントとなるものが見つからない・・・という点でした。
営業職の方なら、セールスポイントなんていくらでもあると思います。
売り上げ実績とか、プロジェクトに関わったエピソードとかを具体的に職務経歴書に書けば、それがそのまま効果的なセールスポイントとなるからです。
でも、私は事務職しか経験したことがないので、武器になるようなものは1つもないのです。
まだ、プロジェクトとかに関わることができれば、それをエピソードとして職務経歴書に書くことができるのですが、私の場合は、雑用しかしてこなかったので、なにも書くことがないのです。
私が望んだわけではなく、そういった扱いをされてしまったのですから、自分ではどうしようもなかったのです。
でも、採用されました。
どうやったら採用されたのか、聞きたいですか?
それは、「与えられた仕事の中で私は、自分なりにどうやったら仕事の質・効率性を高めることができるのか?を試行錯誤し、自分なりに方法論を完成させた」という点をセールスポイントとして、自分を売り込んだのです。
このアピール方法を使って2回転職し、給料は段々とアップしていきました。
待遇面だけをみれば、転職の勝ち組です。
このように、私のような地味な経歴でも、何かしらセールスポイントを見出すことができるということは忘れないで下さい。
要するに表現の問題なのですが、それを評価するのも人間なので、キャッチーな言い回しも必要だということです。
セールスポイントの上手な書き方は?
もしセールスポイントを自分なりに作るのであれば、可能な限り数字にして表現してみることです。
「数字にする」。これが1番のポイントになります。
一生懸命に頑張りました。と職務経歴書で書いたり面接の場で発言しても、抽象的すぎてまったく説得力がないからです。そこを数字にして年間何件の売上達成とか、10%の改善を~なんて感じに数字にしてみる。
これは思ったよりも効果を発揮します。私の例では数値を出しませんでしたが、事務の仕事でも何かしら数値にできる点はあります。
そこを突き詰めてみると、ぐんぐんと職務経歴書の説得力が増してきます。
どうにかして数値化できないか考えてみる。それがセールスポイントを作る上での1番大切な点です。